Love’s diary

偏愛、寵愛、やっぱり最愛。

#東京サンレーヴス vs #トライフープ岡山 戦 観戦記

声をかけるとは。

そんな試合でした。

 

それについては後ほど。友人の好きなチームが神奈川県内に試合に来るというので、久々に推し以外のバスケを観てきました。

 

ブログで観戦記を書くのは意外と初めてです。何故なら普段は推しの所属(ルークエヴァンス・豊田合成スコーピオンズ)しか観る時間がないので、書いたところでスカウティングの材料にされるのも癪だからです(オブラートに包まない)。

 

推しのいないBリーグいつぶり?と思って探したら2018年の元日に東京Z vs 群馬を観て以来らしいです。一途だなオイ。

 

さて。結果は94-86でサンレーヴスの勝利でした。感じたことをつらつら書いていきたいと思います。(選手は全員敬称略とします)

 

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まずはインポートの状況から。

 

サンレーヴスはクリストファーオリビエを怪我で欠き、エルハジイブラヒマセック(国籍はセネガルですが、留学生枠として帰化申請選手と同じ扱いでした)をカットした直後。外国籍はジョシュアクロフォード(以下ジョシュ)のみでした。

 

対するトライフープは3人のジェフリーパーマー・テレンスキング・ナイジェルスパイクスという外国籍選手のうち、本日はジェフリーパーマー(以下JP)・テレンスキング(以下キング)のコンビを選択。

 

ちなみに土曜に行われたゲームは86-87と接戦をトライフープが制しています。この時はJP・ナイジェルスパイクスのコンビを選択していました。

 

土曜もですが、日曜の試合も接戦でゲームは進みます。

 

まずは簡単にサンレーヴスのチームスタイルを、ボックススコアと共に検証します。

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大黒柱はジョシュ。26得点-16リバウンドのダブルダブルを達成。シュートのうまい、身長212センチの優秀なセンターです。

次点のスコアラーはB1から来た刺客、遥天翼。22得点、うちフリースローが圧巻の12/12でした。

 

ではトライフープのボックススコア。

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こちらは分かりやすく2インポートがスコアラー。日本ではすっかりお馴染みのJPは25得点16リバウンド、キングもひけをとらず、23得点13リバウンド。

どちらもダブルチームをものともしない選手で、JPはスキルフルに、キングは恵まれたフィジカルを活かして得点。

 

ここまでは両チームの合計スコアは48得点と並んでいます。

 

B3リーグを主に観戦するに、感じていることは各チーム強力な(なかなか止められない)スコアラーというのは1人ないし2人、存在しています。そこはある意味相殺されるので、点差は残りの選手にかかっている、ということです。

 

もちろん残りの選手の比率というのは、国内選手が多くなります。ということは、国内選手は基本的にスコアラーと呼ばれる選手よりもサイズがないですから、アウトサイドの得点が結果にダイレクトに響いてくるのではないか、と思います。

 

両チームにはアウトサイドの打てる選手はいます。この土日でいえば、サンレーヴスなら野上と本間、トライフープなら向井と若狭です。

 

4選手のスリーポイントの成功率を比較すると、数字上では簡単に結果に繋がるものになりました。

 

土曜日

野上(1/2)

本間(3/6)

12得点

向井(7/16)

若狭(2/7)

27得点

 

日曜日

野上(4/6)

本間(2/3)

18得点

向井(3/8)

若狭(1/7)

12得点

 

※ちなみに野上は日曜、3ポイント以外で9得点しています(土曜は以外で4得点)。日曜はマンオブザマッチでした。

 

野上はボール運びもでき、隙あらばスコアを狙ってくる厄介な選手です(とても褒めています)。また、本間はサイズはないものの、集中力のあるポイントガード。多少波がありますが、スリーが入り出す日はスコアを伸ばします。前3試合二桁得点してプレイタイムを伸ばしており、上り調子だったようです。

 

向井はシューター。恵まれた体格と3x3で鍛えたアウトサイドがプロ初年度にして注目されつつあり、12試合を経過してスリーポイントは45/109の41.3%とシューターとして申し分ない確率を誇っています。若狭も試投数は少ないものの、前節と土曜の2試合は二桁得点と調子を上げてきているウイングの選手です。

 

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写真は向井。私が観に行ったのは友人が大切に好きでいるチームだからですが、理由のもうひとつは、3x3で観た彼のプレーをもう一度観たかったからです。というわけなので、ここからはトライフープ側の視点で書きます。

 

日曜の試合は向井の試投数が格段に減りました。向井はスリーポイントのアテンプトは毎試合平均し、チーム内では最も多い選手です。そこが減り、若狭にボールを集めますが、セットがまだ不慣れな印象。

 

サンレーヴスが向井にディフェンスをしっかりつけて警戒したスカウティングの成果とも言えますが、彼や若狭が気持ち良く打てなかった理由は他にもあります。

 

サンレーヴスがトライフープに大きくリードしたのは何かというと。

 

ファウル数です。

 

私が観た日曜の試合は、トライフープにとってはかなり厳しいものだったと思います。ファウル数、合計31。これはかなりフラストレーションの溜まる展開です。サンレーヴスは16でした。

 

私は、ファウルを取られたひとつひとつの行為に対して、リーガルかイリーガルかを逐一検証するつもりは毛頭ありませんし、どこ寄りだったか、という発言も意味がないと思っています。

 

ファウルを判定するのは審判の方々です。日曜はトライフープ側のベンチ裏に座って観戦しましたので、ベンチのスタッフと審判とのやり取りが聞き取れ、私も非常に貴重な経験ができました。

 

日曜の試合で

サンレーヴスのファウル数は

1Q-3

2Q-3

3Q-5

4Q-5

トライフープのファウル数は

1Q-5

2Q-7

3Q-10

4Q-9

でした。サンレーヴスは特筆に値することはありませんが、トライフープにとっては、最終Qはファウルゲーム気味になったことを除いたとしても、2,3Qでファウルを17個というのは非常に苦しい数字です。

 

こうなる時に必ず言われることは、ジャッジの見逃しや基準の不均等ですが、それを問うたところで判定はその場で変わらないので、ここでは私感を書きたいと思います。

 

私が見ていて気になったところを。

 

1Q 4:22 トライフープはキングに替えて長谷川を投入します。その後、長谷川は1:09,1:02と連続してファウルをもらい、向井に交代しました。

 

長谷川はキャリア14年の大ベテラン、3人制で世界と戦う非常に賢く狡猾な選手です。その長谷川が2つ続けてチームとして4つ目、5つ目となるファウルを吹かれていて、この日のジャッジに関してある程度の基準が測れたのではないのかな?と思いました。

 

スコアはこの時点では18-19、ファウルにより遥がフリースローを決めたので20-19になる場面です。

 

しかし2Qになり、ファウル数は減らず、7つだった為ボーナスゲームとなりフリースローを献上していく流れとなりました。前半終了時点では39-37。まだ均衡しています。

 

トライフープベンチ陣は判定に対し、激しいリアクションを繰り返していました。特に元安HCは身体全体で気持ちを表す指揮官という印象。長いB1での経験から新規加盟チームに活躍の場を移した比留木からも、ルールを熟知した内容が聞こえてきます。確かに問いかけるものはルールブックに則った発言でしたが、私から見た印象では、結局のところ審判陣との共通の見解は得られていなかったように見えました。

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写真はハーフタイムに審判に問いかけるトライフープ元安HCと、日曜DNPだった選手兼GMの比留木。

 

後半開始から、サンレーヴスは一気に畳み掛けてきます。トライフープが再びファウルトラブルに陥ることを狙っていたのかなと思いました。野上が果敢にペイントエリアに攻め込むプレーが増え、向井がスリーで返すも野上の猛攻を止められず、たまらずシュートファウルの笛が鳴ります。

 

この繰り返し、シューターにとってはしんどいのかなぁ、と思うのです。

 

入ったスリーポイントの直後にファウルの笛が鳴り、ゲームが止まり、相手フリースローがはじまる、が繰り返されると、どうしてもリズムという面では難しい試合運びになるのではないでしょうか。

 

3Qはサンレーヴス68-58トライフープと10点差となり終えます。

 

ただ、トライフープが今後、怖くなるだろうなと思うのは、ここからチームの雰囲気は悪くなりませんでした。元安HCも比留木も審判へ話す言葉より、選手達を鼓舞し励ます言葉を発する時間が増えていきます。

 

ただ、もう少し早くそうなってくれたら嬉しかった。というのがわがままな私の言葉であり感想です。理由は後で書きます。

 

4Qはすっかり火のついている野上の2点ショットからはじまり、スコアはサンレーヴス70-58トライフープに。そこから9:20に向井が3本目となるスリーポイントを決めると、それを含め6:54にはサンレーヴス73-71トライフープとなり、トライフープは13-3のランに成功します。小堺、頭山と、ファウルに苦しんだガード陣が踏ん張りました。

 

次のプレーが分水嶺だったかなと思っています。たらればは虚しいですが、このポゼッションを我慢したかった。

 

サンレーヴスの攻撃はジョシュのスクリーンを必ずと言っていいほど絡めて来ます。ジョシュはビッグマンの基本だとも言えますが、スクリーンを狭くセットするのがとても上手なので。

 

4Q 6:36のオフェンスは本間がジョシュのスクリーンを使い、インサイドにバウンズを出して遥が入ってくるカッティングでした。サイズと速さを兼ね備えた遥にキングもよく反応し、JPはブロック自体には成功したかのように見えます。しかし判定はJPのファウル。

 

ここで何故?と強めのリアクションと抗議をしてしまい、シュートファウルに加えてテクニカルファウルも宣告され、3ショットのフリースローが全て決まり、サンレーヴス76-71トライフープになります。

 

ここが本当に苦しかった。もう少し早く、と前述したのはここです。JPとキングはよく耐えてスコアしていたと思います。もう少し励まし宥めていたら…と応援した側としても、少し後悔しました。

 

その後、5ファウルでキングが退場になり、2:33にはJPが意地を見せてサンレーヴス83-80トライフープに、また、2:00でジョシュアがやはり5ファウルでいなくなった後は、1:29にもJPがねじ込みサンレーヴス86-84トライフープと点差を詰めますが、その度に遥と本間のスリーが決まり突き放してくる攻めが成功し、94-86という結果でした。

 

ペースの早いバスケットボールでしたね。どちらかのブースターというわけではないので、ただ観に来ただけだから楽しかったと書けるものの、両チームにとっては心臓の痛いゲームだったと思います。

 

やだ文章、長すぎ。

 

観戦記というとこんな感じでしょうか。観ながら私が思っていたことをなるべく忠実に書いたつもりです。どちらのチームもどの選手も、貶めるつもりは全くありません。よい試合を観せてもらえて感謝しています。

 

声かけって難しいなぁ、とベンチ裏にいて思います。それでも、持てる器官全てを使ってバスケットボールをする方たちを尊敬しています。

 

 

2019.11.04 ゆりあ

 

スタッツやボックススコアは信頼と安定のバスナビさん( Basketballnavi.DB )からです。ありがとうございます。